Japanese
English
症例報告
右腋窩皮膚原発アポクリン腺癌の1例
A case of apocrine carcinoma arising in the right axillary skin
田口 佳代子
1
,
大山 正彦
1
,
岩本 菜子
1
,
山田 朋子
1
,
村田 哲
1
,
大槻 マミ太郎
1
Yoshiko TAGUCHI
1
,
Masahiko OYAMA
1
,
Saiko IWAMOTO
1
,
Tomoko YAMADA
1
,
Satoru MURATA
1
,
Mamitaro OTSUKI
1
1自治医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Jichi Medical University, Shimotsuke, Japan
キーワード:
アポクリン腺癌
,
腋窩
,
リンパ節転移
,
免疫組織化学染色
Keyword:
アポクリン腺癌
,
腋窩
,
リンパ節転移
,
免疫組織化学染色
pp.58-61
発行日 2008年1月1日
Published Date 2008/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101859
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要約 44歳,女性.初診の5年前に右腋窩に結節が出現し,ゆっくりと増大した.初診時,2.5×7.5×0.7cm大で,舟形,皮膚色,弾性硬で,わずかに圧痛あり,腋毛は消失,下床との可動性は良好であった.皮下に可動性のない結節を複数触れた.病理組織学的所見は,真皮から皮下に浸潤する腺癌で,断頭分泌はみられなかった.免疫組織化学染色では,ケラチン,GCDFP-15,アンドロゲン受容体が陽性で,エストロゲン受容体,プロゲステロン受容体,Her-2が陰性であった.画像診断で乳腺や他臓器に異常はなかった.切除標本で周囲に正常乳腺組織はみつからず,右腋窩リンパ節転移を伴った右腋窩原発のアポクリン腺癌と診断した.腫瘍全摘出術,右腋窩リンパ節郭清術後,放射線療法,多剤併用化学療法を追加した.初診から約3年半の現在,再発・転移はみられない.
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