特集 外来診療マニュアル—私はこうしている
I.症状の診かた・とらえ方—鑑別のポイントと対処法
14.視力・眼球運動障害
気賀沢 一輝
1
1東海大学医学部眼科学教室
pp.56-58
発行日 1991年11月5日
Published Date 1991/11/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900377
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耳鼻科領域の疾患によって視力,眼球運動障害が生じることは,その解剖学的近接性から容易に推察される.眼窩内へ波及する病変の形は,炎症,嚢腫,腫瘍が主体である.眼球突出をともなう場合は診断は容易であるが,ともなわない場合は見逃されて,治療の時期を逸する場合も生じ得る.視力,眼球運動障害をみたら,まず隣接部位の異常の検索から始めなくてはならない.そのためには,眼科医と耳鼻科医はお互いの領域の基本的知識を身につけ,いつでも協力しあえる体制をとっておかなくてはならない.
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