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特集 診療で役に立つ味覚・嗅覚障害の知識
《嗅覚》
患者さんにも知ってほしい嗅覚のしくみ
Mechanism of olfaction
上羽 瑠美
1
Rumi Ueha
1
1東京大学大学院医学系研究科外科学専攻感覚運動機能講座耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野
pp.1014-1018
発行日 2019年11月20日
Published Date 2019/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202227
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POINT
●“におい”は,嗅覚受容体である嗅神経細胞から嗅神経へと伝わり,篩板を通って嗅覚一次中枢である嗅球へ伝わる。さらに前梨状皮質,扁桃体,視床下部,大脳皮質嗅覚野などに伝わることで“におい”として認識される。
●嗅覚受容体である嗅神経細胞は,基底細胞(嗅覚前駆細胞)から未熟嗅神経細胞,成熟神経細胞へと分裂・成熟し,ターンオーバーを繰り返す。
●“におい”の受容器である嗅神経細胞は1つにつき,1つのにおい情報をもった「におい受容体」のみを発現している(1細胞-1受容体)。
●あるにおい情報をもった嗅神経細胞と嗅球内の糸球体とは,1対1で対応している(1受容体-1糸球体)。
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