増刊号 臨床力UP! 耳鼻咽喉科検査マニュアル
Ⅰ 聴覚検査
15 難聴遺伝子検査
野口 佳裕
1
1信州大学医学部人工聴覚器学講座
pp.95-99
発行日 2017年4月30日
Published Date 2017/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201240
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●目的
・難聴遺伝子変異に関する小児人工内耳例外的適応条件の検索
・難聴関連の指定難病(若年発症型両側性感音難聴など)の診断
・難聴進行の有無の推定
・難聴の発症・悪化の予防(m.1555A>G例)
・人工内耳・残存聴力活用型人工内耳の予後推定
・適切な難聴カウンセリングと遺伝カウンセリング
●対象
原則として先天性・言語獲得期前難聴や家族歴のある難聴患者,若年発症型両側性感音難聴が疑われる患者では全例に行う。そのほか,他臓器疾患に家族歴(母系遺伝の糖尿病など)がある難聴患者,特発性両側性感音難聴患者,50歳以降に発症しても両高度・重度感音難聴を示す患者などには積極的に行う。
ただし,保険適用となるのは先天性難聴と若年発症型両側性感音難聴のみであり,そのほかは研究として検査を行う。
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