臨床實驗
實驗的肺炎双球菌性結膜炎の研究(第1報)—肺双菌家兎眼接種に就いて
村山 健一
1
1三重縣立醫科大學眼科教室
pp.17-19
発行日 1953年1月15日
Published Date 1953/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201391
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緒言
肺炎双球菌(以下肺双菌と略稱)の結膜接種による實驗的結膜炎の研究は1893年Gaspariniiが始めて肺双菌を家兎眼結膜下注射及結膜塗抹により之を惹起せしめて以來,Pichler, Gifford,西村氏の陽性成績とAxenfeld,長谷川(信)氏等の陰性成績とがある。
一方臨床的には乳幼兒に於いては膿漏眼樣の劇烈症状を以て始まり,且發生頻度も多いに拘らず成人に於いては結膜嚢へ逆流する膿汁中多數の肺双菌を認める慢性涙嚢炎の際,その膿汗による角膜感染は匐行性角膜潰瘍として重篤症状を呈するに反し,結膜に對しては,所謂"Lacrimale Conjun-ctivitis"として輕微な症状を呈する事實は上述諸家の陰陽成績と相俟つて肺双菌の結膜感染には一定の發症因子の存在する事を想到せしめるものである。私は之を究明する爲肺双菌を結膜に點眼塗抹し,又結膜下注射により諸家の成績を追試検討した。
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