特集 第6回日本臨床眼科学会講演集(普通講演)
(39)實驗的肺炎双球菌性結膜炎の研究(第4報)—コーチゾンの肺炎双球菌接種結膜に對する影響
村山 健一
1
1三重大學醫學部眼科教室
pp.174-176
発行日 1953年2月15日
Published Date 1953/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201428
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私は第56回日本眼科學會總會1)に於いて,家兎眼に於ける實驗的肺炎双球菌(以下肺双菌と略稱)性結膜炎の中には肺双菌による實驗的慢性上顎洞炎を焦點巣としたアレルギーに基調を置く特異性亞急性炎症も存在する事を報告した。最近コーチゾン(以下「コ」と略稱)が各種アレルギー性眼炎や實驗的眼炎に對して炎症滲出機能の抑制や,抗細菌作用のある事が報告せられて居る,2)3)4)5)。依つて私は肺双菌の死菌結膜下注射により家兎眼を感作し,一定期間後再接種し,各時期に「コ」を局所投與すると共にその效果から家兎眼に於ける實驗的肺双菌性結膜炎が結膜のアレルギー性反應を主體として發生するものであるか或は又單なる肺双菌の増殖を主體とする結膜の炎症性反應であるかを検討する爲次の實驗を行つた。
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