連載 りれー随筆・395
双子育て
瀬戸 和香子
1
1小田原市立病院
pp.974-975
発行日 2017年12月25日
Published Date 2017/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665200916
- 有料閲覧
- 文献概要
助産師として働き始めた頃,双子の妊婦さんを受け持った。その妊婦さんは初産で30週から管理入院をしており,双子の出産や育児への不安がとても強かった。私も新人助産師で双子のことはよくわからず,必死で勉強した。「無事に2人を出産できるかな?」「双子の授乳はどうすればよいの?」など質問は多くあり,わからないことは先輩助産師や主治医の先生に聞き,具体的に1つひとつイメージできるように一緒に考え,妊婦さんの不安を少しでも軽減できるようにかかわった。
今の時代は双子だと帝王切開が多いが,その頃は経腟分娩で出産することも珍しくなく,その妊婦さんも経腟分娩を希望した。分娩に関しては何度もイメージトレーニングをし,担当助産師として立ち会わせていただいた。妊娠期間中から一緒に児の成長を見てきた分,2人の元気な赤ちゃんを見た時はとても感動し,泣いてしまったことを今でも覚えている。
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.