文庫の窓から
『和剤局方』
中泉 行弘
1
,
林 尋子
1
,
安部 郁子
1
1研医会
pp.2024-2026
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102571
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徽宗皇帝の勅撰治方書
宋代,進んだ印刷技術を背景にして,多くの医学書が刊行されたことはよく知られている。北宋の時代だけでも,第2代太宗の時に『太平聖恵方』と『神医普救方』,第4代仁宗の時は『慶暦善救方』と『簡要済衆方』,第6代神宗の時には『太医局方』,そして第8代徽宗は今回取り上げる『和剤局方』と『聖済総録』を刊行させている。
唐の滅亡後,時代は混乱に向かったが,社会制度はある程度唐の時代のままに残されていたらしい。宋代に入って第6代神宗の元豊年間(1078-1085),財政の充実をみた頃から官制の大改革が始まり医療体制や保険衛生に関する事業も行われたようである。
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