文庫の窓から
『金匱要略』
中泉 行弘
1
,
林 尋子
1
,
安部 郁子
1
1研医会
pp.1006-1008
発行日 2008年6月15日
Published Date 2008/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102297
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『金匱要略』は宋臣林億らが『傷寒論』と,その同体異名の書といわれる『金匱玉函経』の刊行の後3番目に出した医書である(1066年)。一般には『傷寒論』が急性病を扱い,『金匱要略』は慢性病を扱っていると言われてきた。また,張仲景の著した傷寒と雑病について述べた原著(仮に『傷寒雑病論』と呼ぶ)の前半部分が『傷寒論』,後半部分が『金匱要略』だとも言われる。しかし,詳しくみていくと事はさほど簡単ではない。
『金匱要略』の林億序に述べられている次第は以下のようである。
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