Japanese
English
連載 眼の遺伝病64
RPGR遺伝子異常による網膜変性(2)―Thr255Ile変異とX染色体劣性網膜色素変性
Retinal dystrophy with a mutation in RPGR gene(2)
板橋 俊隆
1
,
和田 裕子
1
,
玉井 信
1
Toshitaka Itabashi
1
,
Yuko Wada
1
,
Makoto Tamai
1
1東北大学医学部眼科学教室
pp.2250-2252
発行日 2004年12月15日
Published Date 2004/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410100864
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
前回と同様,RPGR遺伝子異常を認めたX染色体劣性網膜色素変性家系の遺伝子解析結果と臨床像について示す。RPGR遺伝子はRCC-1(regulator of chromatin condensation-1)を含む蛋白をコードしており,この蛋白はsmall GTPase Ranによるグアニン塩基変換因子で,細胞内輸送に関与していると報告されている1~3)。その部位はエクソン2~10の間に存在し,エクソンORF15の遺伝子異常を除いた変異の多くはこのドメイン内に確認されている4)。多数のミスセンス変異がRCC-1ドメイン内に発見されており,これはRPGR蛋白におけるRCC-1ドメインが視細胞の生存と機能にいかに重要であるかを示している。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.