先進医療—日常診療へのアドバイス 特集
不妊と不育への対応
機能性不妊症の妊娠促進策
岡村 均
1
,
松浦 講平
1
,
越田 光伸
2
,
森 崇英
2
Hitoshi Okamura
1
,
Kohei Matsuura
1
,
Mitsunobu Koshida
2
,
Takahide Mori
2
1熊本大学医学部産科婦人科学教室
2京都大学医学部婦人科学産科学教室
pp.891-893
発行日 1986年12月10日
Published Date 1986/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207498
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近年における生殖生物学のめざましい進歩により妊娠成立に必要な種々の要素が解明されるにつれ,従来の一般的な不妊症検査法,すなわら,BBT,ホルモン測定(FSH, LH,プロラクチン(PRL),エストロジェン(E2),テストステロン(T),プロゲステロン(P)),子宮内膜日付診.子宮卵管造影法,Rubin test, postcoital test(PCT),精液検査等において異常を認めないいわゆる機能性不妊症と診断せざるを得なかった症例の病態が明らかにされつつあり,また,それに伴って治療法にも工夫をこらすことにより,これら原因不明不妊症例においても妊娠を促進できる分野がでてきている。本稿においては、従来の方法では機能性不妊と診断された(1)卵胞破裂機構の障害による無排卵症,(2)黄体機能不全例,(3)卵管周囲癒着症,(4)子宮内膜症について概説する。
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