今月の臨床 排卵—誘発と抑制の実際
不妊治療
20.黄体機能不全の治療
松浦 講平
1
,
岡村 均
1
Kohei Matsuura
1
,
Hitoshi Okamura
1
1熊本大学医学部産科婦人科
pp.1084-1086
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901006
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卵胞成熟から排卵を経て黄体が形成される卵巣周期には,エンドクライン(内分泌)(間脳—下垂体—卵巣系)およびパラクライン・オートクライン(卵胞局所)調節によって営まれている。一方,子宮内膜は卵巣周期と同期化し,増殖期内膜から着床に適した分泌期内膜へと変化(月経周期)する。
黄体機能不全の病態としては,卵胞成熟過程の異常に続発するもの,あるいは黄体維持機構の破綻によるものが考えられるが,将来卵巣局所における調節因子の解析が進み,これらの臨床応用が可能となるまでは,表1の項目に従って治療するのが妥当であろう。
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