特集 妊娠時の生理--その適応と異常
Ⅱ.臓器機能の適応
妊娠黄体の機能とその調節
森 崇英
1
Takahide Mori
1
1京都大学医学部婦人科学産科学教室
pp.993-997
発行日 1977年11月10日
Published Date 1977/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205718
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妊卵の育成という課題を遂行するための適応反応として,妊娠時には身体の各臓器機能は一般に亢進していると考えられる。この機能の変化は随伴する調節機構の変化の結果であろう。卵巣を構成する解剖的要素にも妊娠時には機能的,形態的変化が起きるが,月経黄体から妊娠黄体への移行は,適応反応としての端的な現われとみなしてよい。本稿では妊娠黄体に視点を合わせて機能的適応とその調節機序,臨床上の問題点などについて考察してみたい。
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