Japanese
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特集 大腸癌の術後再発をめぐって
大腸癌腹膜播種性転移の治療とその成績
Treatment of peritoneal metastases from colorectal cancer
加藤 知行
1
,
平井 孝
1
,
金光 幸秀
1
Tomoyuki KATO
1
1愛知県がんセンター消化器外科部
キーワード:
大腸癌
,
腹膜転移
,
化学療法
,
温熱化学療法
,
抗癌剤の腹腔内投与
Keyword:
大腸癌
,
腹膜転移
,
化学療法
,
温熱化学療法
,
抗癌剤の腹腔内投与
pp.781-788
発行日 2001年6月20日
Published Date 2001/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904483
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大腸癌腹膜転移の治療について,1975〜1998年に経験した162例の初回手術時の腹膜転移例と25例の腹膜再発例の治療成績を示し,文献的考察をした.自験例の生存期間を中央値でみると原発巣非切除例5か月,原発巣切除例でP1単独2年4月,P2単独1年6か月,P3単独1年3か月,腹膜再発例1年0月で,3年以上の長期生存は腹膜単独転移でP1およびP2例と治癒切除後の再発例に多く,また腹膜転移を完全切除した症例に多かった.腹膜転移と他の転移を合併した症例では長期生存例はない.
腹膜転移例で長期生存を得るには,先ず原発巣と転移巣を完全切除することが肝要である.化学療法はMTX/5-FUまたは5-FU/leucovorinの全身投与とMMCなどの腹腔内投与があり,病巣の進展状況に応じて治療法を選択する.
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