Japanese
English
特集 腹膜と腹水を究める―新しい考え方と治療法
9.腹膜転移に対する外科治療とHIPEC
Surgical management of peritoneal surface malignancy
合田 良政
1
,
秀野 泰隆
1
,
清松 知充
1
,
國土 典宏
1
,
矢野 秀朗
1
Y. Gohda
1
,
Y. Shuuno
1
,
T. Kiyomatsu
1
,
N. Kokudo
1
,
H. Yano
1
1国立国際医療研究センター外科
キーワード:
腹膜転移
,
腹膜偽粘液種
,
完全減量切除
,
術中腹腔内温熱化学療法
Keyword:
腹膜転移
,
腹膜偽粘液種
,
完全減量切除
,
術中腹腔内温熱化学療法
pp.635-639
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka80_635
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従来より,腹膜転移は肝転移や肺転移と異なり,切除困難でかつ化学療法も効きにくく,根治不能なきわめて予後不良な状態であるとされてきた.新規抗癌薬や分子標的薬剤の出現により成績は著明に改善しているが,いまだ予後不良である.近年,特に欧米において,腹膜転移に対する積極的外科治療すなわち完全減量切除+術中腹腔内温熱化学療法の安全性と有効性が報告されており,各国のガイドラインにも記載されつつある.しかしながら,術中腹腔内温熱化学療法(HIPEC)の真の上乗せ効果についてはいまだエビデンスは高くない.本稿では,主として腹膜偽粘液腫や大腸癌腹膜転移に対する外科治療とHIPECについて言及する.腹膜転移に対する化学療法は別稿を参照されたい.
© Nankodo Co., Ltd., 2018