特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅰ.術式別:術前患者管理の実際
14.内視鏡的手術
内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術(EVL)
橋爪 誠
1
,
御江 慎一郎
1
,
津川 康治
1
,
田上 和夫
1
,
富川 盛雅
1
,
太田 正之
1
,
杉町 圭蔵
1
1九州大学医学部第2外科
pp.289-294
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902494
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内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術(EVL)の術前管理においては,患者の肝機能だけでなく,心肺腎機能を含めた全身の状態を十分に把握することはいうまでもないが,門脈血行動態を十分に把握し,その病態に応じた治療法を選択することが最も重要である.そのためには,一般的な検査のほかに,超音波ドプラ検査,経皮経肝的門脈造影などを施行し,門脈血行動態を検討する必要がある.近年,比較的合併症が少なく手技が簡単であることから,静脈瘤治療においてはEVLが主体をなしている.しかし本邦では,長期の出血予防のためにEISを併用する施設が多い.
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