Japanese
English
特集 食道・胃静脈瘤攻略法
EVL(内視鏡的静脈瘤結紮術)の適応と限界
Indications of endoscopic ligation therapy for esophageal and gastric varices
吉田 智治
1
,
重光 俊範
1
,
竹尾 善文
1
,
原田 捻也
1
,
沖田 極
1
Tomoharu YOSHIDA
1
1山口大学医学部第1内科
キーワード:
EVL
,
留置スネア
,
食道胃静脈瘤
,
内視鏡的治療
,
EVLs
Keyword:
EVL
,
留置スネア
,
食道胃静脈瘤
,
内視鏡的治療
,
EVLs
pp.157-162
発行日 1998年2月20日
Published Date 1998/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903098
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EVLは簡便性,安全性に優れ,静脈瘤の荒廃効果も良好である反面,再発しやすいという問題点が指摘されている.内視鏡治療の選択肢はEVLか硬化療法か,あるいは両者のcombined therapyかであり,どう使い分けるべきかと治療法の選択に迷うことが多い.筆者らは,EVLの最もよい適応は食道静脈瘤の緊急出血例であると考えている.まず簡便で合併症の少ないEVLで止血し,肝機能を評価した後に,可能であれば硬化療法あるいはEISLを追加して静脈瘤の完全消失をはかる方法が合理的であると考えている.
また孤立性胃静脈瘤の緊急出血例には,食道静脈瘤と同様の理由でEVLsを第一選択の治療法として施行し,止血後は肝機能を評価した後に可能であればEISLを追加して胃静脈瘤の完全消失をはかっている.
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