特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅰ.術式別:術前患者管理の実際
14.内視鏡的手術
内視鏡的食道・胃静脈瘤硬化療法
田尻 孝
1
,
恩田 昌彦
1
,
鳥羽 昌仁
1
,
梅原 松臣
1
,
吉田 寛
1
,
金 徳栄
1
,
山下 精彦
1
1日本医科大学第1外科
pp.283-288
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902493
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食道・胃静脈瘤に対する内視鏡的硬化療法は近年急速に普及し,治療の第一選択となりつつある.しかし,治療の対象となる患者は門脈圧亢進症を有しており,その原因の大半が肝硬変症である.したがって,本法を行うにあたっては入院より術当日までの術前管理が重要なポイントとなる.まず,治療にあたってはインフォームドコンセントが重要であり,患者本人や家族に本法について十分に説明をして理解を得る.つぎに,適切な検査計画をたて,患者の病態やリスクを的確に把握し,厳密に治療適応を検討する.また,術前に肝機能や栄養状態をできるだけ改善して治療に臨むことが合併症を予防するうえで重要である.
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