特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅰ.術式別:術前患者管理の実際
8.胆嚢・胆管手術
総胆管切開術
青木 洋三
1
,
植阪 和修
1
,
中村 昌文
1
,
南 光昭
1
,
庄野 嘉治
1
,
嶋本 哲也
1
,
平林 直樹
1
,
榎本 勝彦
1
1橋本市民病院外科
pp.164-168
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902469
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
十二指腸上部総胆管切開術(supraduodenal choledochotomy)に代表される総胆管切開術は,単独より他の術式に付随して「従」の操作として施行されることが多い.それだけに,術前・術後は胆道感染,黄疸,肝硬変など併存病変の影響を少なからず受け,術前における併存病変への対処が,本術式成功の重要なポイントの一つである.したがって,術前には必要に応じて抗生物質による化学療法,減黄術,肝庇護療法などを行い,全身状態の改善を図った後リスクを慎重に判定することが肝要である.本術式そのものは比較的簡単な手技であるが,neg-ative choledochotomyを可及的に回避するためにも,適応を十分に理解したうえで施行したい.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.