特集 術後1週間の患者管理
Ⅰ.術式別:術後1週間の患者管理
8.胆嚢・胆管手術
総胆管切開術
今岡 洋一
1
,
松代 隆
1
1東北労災病院外科
pp.170-174
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902041
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総胆管切開術の手術そのものはそれほど難易度の高いものではない.適応は主に胆管結石症および胆管拡張例であるが,このような症例は通常の胆石症に比べると比較的高齢者が多く,呼吸器・循環器系の合併症をもつ頻度が高くなるため注意を要する.手術手技のポイントはTドレーンの適切な設置であり,術後管理上もTドレーンからの胆汁の流出の観察が重要である.閉塞性黄疸,胆道感染などが先行する場合には,PTBDなどの胆汁ドレナージを行って全身状態を改善したうえで開腹するのが原則である.その際には,肝予備能の低下を念頭においた術後管理が必要である.本術式施行時の術後管理の基本について述べる.
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