特集 術後1週間の患者管理
Ⅰ.術式別:術後1週間の患者管理
13.内視鏡下外科手術
腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術
松本 純夫
1
,
川邊 則彦
1
,
水野 有朋
1
,
白石 天三
1
,
鈴木 啓一郎
1
,
梅本 俊治
1
1藤田保健衛生大学第二教育病院外科
pp.271-275
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902062
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腹腔鏡下の鼠径ヘルニア修復術は硬膜外麻酔のみでも可能であるが,多くは気管内挿管による全身麻酔下に行われる.したがって,腰椎麻酔下で行われる従来法に比べ,術後の呼吸管理に注意を要する.また,炭酸ガスによる気腹が行われた場合は腹腔内圧上昇により静脈還流が阻害されるため,下肢の深部静脈血栓から肺梗塞を引き起こす可能性があるため,深部静脈血栓症の有無をチェックすることが重要である.メッシュ固定のステイプルによる神経損傷,腹壁およびヘルニア術後の死腔への血腫,漿液腫,皮下気腫の有無と消長に注意する.
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