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特集 腹腔鏡下の腹部救急疾患診療
腹腔鏡下嵌頓鼠径ヘルニア修復術
Laparoscopic repair of incarcerated inguinal hernia
松本 純夫
1
Sumio MATSUMOTO
1
1藤田保健衛生大学第2教育病院外科
キーワード:
腹腔鏡
,
鼠径ヘルニア
,
手術
Keyword:
腹腔鏡
,
鼠径ヘルニア
,
手術
pp.843-846
発行日 1994年7月20日
Published Date 1994/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901581
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腹腔鏡下の鼠径ヘルニア修復術は,腹膜前層に内外および大腿ヘルニア発生部位を被覆するようにポリプロピレンメッシュを展開固定し,腹膜を再縫合する方法である.筋膜緊張が少ないため術後の疼痛は軽微で,運動制限も特に必要としないため注目されるようになった.鼠径ヘルニアの緊急性は嵌頓をきたしたときである.麻酔下に用手的に整復したのちに嵌頓臓器の壊死の有無を確認するのには,腹腔鏡は前方からアプローチする従来法より適している.現在の器具で嵌頓した臓器,特に腸管を引っ張ると損傷する危険が高いこともあり,麻酔をかけてから整復しても還納できない場合は従来法との併用を考慮すべきである.
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