特集 術後1週間の患者管理
Ⅰ.術式別:術後1週間の患者管理
13.内視鏡下外科手術
胸腔鏡下肺部分切除術
加勢田 静
1
,
半谷 七重
1
1済生会神奈川県病院呼吸器外科
pp.277-280
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902063
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自動吻合器などの手術器具の開発や胸腔鏡周辺機器の発達により,低侵襲の胸腔鏡手術が可能となった1-3).現在,胸腔鏡下肺部分切除術の対象としているのは,自然気胸のほかに高齢者や喘息などの重篤な合併症を有する肺癌症例,転移性肺腫瘍,気管支鏡などで診断のつかない腫瘤性病変などである.肺部分切除術も小範囲であれば手術に伴う合併症はほとんどないが,切除範囲が大きくなるとエアーリークや後出血などが起こることがある.また,高齢であったり,肺気腫・喘息などの合併症のある症例では,たとえ部分切除であっても呼吸器系や循環器系の合併症を高率に起こすので注意を要する.本稿では,胸腔鏡下肺部分切除術後の管理について留意している点を述べる.
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