Japanese
English
特集 出血させない消化器癌手術
出血させない肝胆膵癌手術(2)
Bloodless surgical technique for hepato-biliary-pancreatic cancer
早川 直和
1,2
,
二村 雄次
1
,
神谷 順一
1
,
近藤 哲
1
,
梛野 正人
1
,
金井 道夫
1
,
宮地 正彦
1
,
山本 英夫
2
Naokazu HAYAKAWA
1,2
1名古屋大学医学部第1外科
2東海病院外科
キーワード:
肝胆膵癌
,
手術手技
,
出血制御
,
肝切除
,
膵切除
Keyword:
肝胆膵癌
,
手術手技
,
出血制御
,
肝切除
,
膵切除
pp.1161-1168
発行日 1995年9月20日
Published Date 1995/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901966
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肝胆膵癌の手術は肝,膵という二つの実質臓器の切離操作や多くのバリエーションの豊富な脈管が走行する肝十二指腸間膜内の手術操作を行うため管腔臓器の手術に比べて出血の機会が多い.また短肝静脈,左右の肝静脈など肝部下大静脈の処理では大出血につながることもあり,慎重な操作が要求される.リンパ節郭清では脈管の走行やバリエーションを確認したうえで,電気メスを用いて,主要脈管と周囲組織の間にきちんとテンションをかけて切離層を明確に露出し,動脈,静脈壁に沿って郭清すること,肝,膵実質切離では尾状葉門脈枝,短肝静脈,肝静脈へ流入する細い静脈枝,膵実質から門脈に流入する細い静脈枝など裂け易い部位をあらかじめ心得て注意深く結紮切離すること,この場合,門脈側あるいは肝静脈側は必ず結紮してから切離することなど,出血をより少なくするための手術手技について述べる.
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