特集 縫合・吻合法のバイブル
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
8.肝・胆道
肝静脈,下大静脈の縫合・吻合
早川 直和
1,2
,
山本 英夫
1
,
梛野 正人
2
,
神谷 順一
2
,
二村 雄次
2
Naokazu HAYAKAWA
1,2
1東海病院外科
2名古屋大学医学部第1外科
pp.302-305
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903402
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はじめに
肝静脈,下大静脈の縫合,吻合は側壁合併切除,単純縫合閉鎖,パッチグラフトによる縫合閉鎖,環状切除後の自家静脈グラフト間置など種々ある.しかし,部位や静脈切除後の欠損部の状況,あるいは用いるグラフトの種類,グラフトのトリミングや形成法などに差はあるが1,2),基本的には静脈系の縫合であり,5-0あるいは6-0の非吸収性のモノフィラメントの糸を用い,結び目は腔外にするなど縫合法の留意点は共通なものも多い.吻合法では2点支持法,1点支持法,後壁吻合をintraluminal techniqueで縫合する方法,あるいは鉗子をrotationしてextraluminal techniqueで縫合するものなどがあるが,ここでは下大静脈側壁合併切除の際の単純閉鎖法,1点支持法の静脈吻合法を中心に述べる.
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