Japanese
English
特集 大腸癌治療のフロンティア
大腸癌肺転移の治療成績
Surgical treatment for pulmonary metastases from colorectal cancer
呉屋 朝幸
1
Tomoyuki GOYA
1
1国立がんセンター中央病院外科
pp.1191-1195
発行日 1992年9月20日
Published Date 1992/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900886
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
外科治療の対象となる結腸・直腸癌の肺転移は大腸癌手術症例の約2%であり,それに対する最近の外科治療成績は肺転移巣切除後の5年生存率で30〜42%である.予後因子としては肺転移の個数が重要に予後と関連し,肺単独転移症例では5年生存率は36〜53%に達する.他の予後因子disease freeinterval, tumor doubling timeは生存率との関連は明らかではない.
結果的には本治療法は予期以上の成果を得ているともいえるが,きわめて選択された症例群を取り扱っており,length biasを無視できない.現時点では有効な化学療法がないことが外科治療の理由の1つであるが,将来,有効な化学療法が出現すれば外科治療の適応は変化するものと思われる.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.