Japanese
English
臨床報告
下行結腸と上行結腸より異時性に出血をきたし結腸亜全摘術を要した全結腸型大腸憩室症の1例
Multiple colonic diverticular bleeding that required urgent subtotal colectomy: a case report
古山 貴基
1
,
近藤 純由
1
,
檜田 真
1
,
達富 祐介
1
,
中澤 久仁彦
1
,
後小路 世士夫
1
Takaki FURUYAMA
1
1東京共済病院消化器・一般外科
キーワード:
大腸憩室出血
,
結腸亜全摘術
,
出血性ショック
Keyword:
大腸憩室出血
,
結腸亜全摘術
,
出血性ショック
pp.889-894
発行日 2023年7月20日
Published Date 2023/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214194
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要旨
症例は67歳,男性.複数回の下血を認め,救急搬送された.CT検査では全結腸にびまん性に憩室を認め,大腸憩室出血を疑い大腸内視鏡検査を施行したが,出血源の同定は困難であった.第2病日夜間に大量下血を認め,ただちに造影CT検査および大腸内視鏡検査を施行したところ,下行結腸憩室からの出血を認め,内視鏡的止血を行った.しかし第3病日に再度の大量下血を認め血圧維持困難となり,緊急手術を行った.確実な救命のため,結腸亜全摘術および回腸人工肛門造設を選択した.切除標本の観察では,上行結腸憩室からの出血が疑われた.大腸憩室出血に対し緊急で結腸亜全摘術を要する症例は稀であり,文献的考察を加え報告する.
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