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あとがき
瀬戸 泰之
pp.128
発行日 2020年1月20日
Published Date 2020/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212826
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医師の働き方改革も2024年までには待ったなしの状況となり,医師を取り巻く環境はこれまで以上に混迷の様相を深めている.働き方改革は医療の質を落とすのではないかとの懸念があるのも事実であるが,一方,外科医の労務環境が他科と同様になるのであるとすれば,それがゆえに外科を敬遠していた層の若手に外科医を目指してもらうきっかけになるかもしれない,と筆者は密かに期待している.女性医師もしかりである.
筆者は,外科は医学の王道の代表格であるという時代的背景の環境下で育った世代である.確かに,直接的治療手段を有し命を救える,やりがいのある診療科であることは現代でも変わりない.その極みが本特集ということになる.外科医であれば誰しもが挑戦したい術式の詳細が記述されている.ぜひ,外科の頂点を存分に味わっていただきたいし,その極みを目指していただきたい.また,このような手術は通常長時間を要するが,働き方改革の中で埋没することなく,困難な病状の患者さんを救う究極の治療として,さらに発展してほしいと切に望むところである.
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