Japanese
English
特集 胆嚢癌の外科
胆嚢癌のリンパ節郭清—膵頭十二指腸切除術の意義
Clinicopathological evaluation of lymph node dissection for gallbladder carcinoma
吉川 達也
1
,
羽生 富士夫
1
,
中村 光司
1
,
吾妻 司
1
,
小川 佳子
1
,
竹田 秀一
1
,
平野 宏
1
,
今里 雅之
1
Tatsuya YOSHIKAWA
1
1東京女子医科大学消化器病センター
pp.1751-1757
発行日 1989年11月20日
Published Date 1989/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210556
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
自験胆嚢癌切除例のうちリンパ節転移の有無が検索できた123例について検討し以下の結果を得た.1)深達度ssでは56.8%に,seでは77.3%にリンパ節転移を認めた.また,ssでは転移陽性例の47.6%が,seでは同じく86.2%がn2以上に転移していた.2)リンパ節転移の有無別に生存率をみるとn(+)群は有意に不良であった(P<0.001).3) R2以上郭清例のうち,n2以上の症例を膵頭十二指腸切除術(以下PD)(+)群とPD(−)群に分け生存率を比較するとPD(+)群で有意に良好であった(P<0.05).4)n (+)例の再発様式をみると,PD(−)群ではPD(+)群に比し2群までのリンパ節再発を含めた局所再発が多かった.以上より,深達度ss以上ではPDを積極的に適応し徹底したリンパ節郭清を行うことが必要であると考える.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.