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特集 胆囊癌根治手術をめぐる諸問題
〔PDの意義〕
リンパ節転移からみた胆囊癌に対する膵頭十二指腸切除術の意義
Efficacy of pancreatic head resection for the gallbladder cancer treatment seen from lymph node involvement
佐々木 亮孝
1
,
若林 剛
2
,
小田 竜也
1
,
村田 聡一郎
1
,
大河内 信弘
1
Ryoko SASAKI
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科消化器外科
2岩手医科大学医学部外科学
キーワード:
胆囊癌
,
膵頭十二指腸切除
,
肝切除
,
肝膵同時切除
Keyword:
胆囊癌
,
膵頭十二指腸切除
,
肝切除
,
肝膵同時切除
pp.1101-1106
発行日 2009年8月20日
Published Date 2009/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102661
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要旨:肝葉切除以上の拡大肝切除を伴うHPDは現在でも依然として合併症発生率,在院死亡率が高率であり,リンパ節郭清を徹底することを目的としたPDを併施することは現実的でないと考える.自験例をみると切除65例中リンパ節転移陽性の5年生存例は6例で,うち5例は肝S4aS5切除+PD(PpPD)施行例であった.リンパ節転移別の5年生存率はUICC-pN0が75.4%,pN1+2が46.8%で,pM1[lymph]は2年生存を認めなかった.国内外の報告から,リンパ節転移陽性の胆囊癌症例に対し,肝床切除や肝S4aS5切除といった小範囲肝切除にPD(PpPD)を付加する術式によって根治可能となるsubgroupがあることが窺われる.以上より,リンパ節転移を主たる進展様式とする2群までの胆囊癌に対し,小範囲肝切除にPD(PpPD)を付加する術式としてPDの意義があると考えている.
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