Japanese
English
特集 がん放射線療法の現況と進歩
胆道癌に対する放射線療法
Present status and problems of the radiotherapy for carcinoma of the biliary tract
吉川 達也
1
,
羽生 富士夫
1
,
中村 光司
1
,
吾妻 司
1
,
小川 佳子
1
,
竹田 秀一
1
,
平野 宏
1
Tatsuya YOSHIKAWA
1
1東京女子医科大学消化器病センター外科
pp.1175-1182
発行日 1989年9月20日
Published Date 1989/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210442
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胆道癌に対する放射線療法の効果について切除例,非切除例に分け検討を加えた.非切除照射例は胆管癌57例,胆嚢癌32例であり,照射総線量が45Gy以上のものに著効・有効例が多く,非照射例と比較し有意差をもって遠隔成績の向上を認めた.切除照射例は胆管癌19例,胆嚢癌5例(重複例1例を含む)であり,照射時期は術前4例,術中7例,術後4例,再発時8例であった.術前照射例では組織学的効果は認めるものの,切除照射例の遠隔成績の向上を得ることができなかった.切除例に対する放射線療法には照射時期,至適線量,術後合併症との関わり合いなど問題点も多く,局所制御効果が得られていないのが現状である.今後更に症例を重ね検討していきたい.
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