Japanese
English
臨床報告
術中の触診が契機となり発見された胃癌同時性胆囊転移の1例
A case of gastric cancer complicated by synchronous gallbladder metastasis first detected by intraoperative palpation
吉川 潤一
1
,
牧 淳彦
1
,
白潟 義晴
1
,
鷹巣 晃昌
2
,
水野 惠文
1
Junichi YOSHIKAWA
1
1兵庫県立尼崎病院外科・消化器外科
2兵庫県立尼崎病院病理診断科
キーワード:
胃癌
,
転移性胆囊腫瘍
,
胆囊転移
,
触診
Keyword:
胃癌
,
転移性胆囊腫瘍
,
胆囊転移
,
触診
pp.1279-1284
発行日 2014年10月20日
Published Date 2014/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105228
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要旨
症例は62歳,女性.胃前庭部の進行胃癌に対して開腹胃全摘術を施行した.術前検査では胆囊には胆囊結石や胆囊壁肥厚などの異常所見を認めず,胆囊摘出は予定していなかった.術中に明らかな播種所見や肝転移所見を認めなかったが,触診で胆囊頸部に小豆大の腫瘤を触知した.胆囊結石あるいは胆囊腫瘍を疑い胆囊を摘出したところ,病理学的に胃癌胆囊転移と診断された.このような症例は稀ではあるかもしれないが,術中の触診の重要性を再認識させられる症例であり,特に進行癌における術中の触診は診断や治療を大きく左右する場合があると考えられた.
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