Japanese
English
臨床報告
胃癌の同時性多発大腸転移の2例
Two cases of simultaneous multiple colonic metastasis from gastric cancer
徳丸 勝悟
1
,
白井 量久
1
,
宮田 一志
1
,
相場 利貞
1
,
横井 太紀雄
2
Shogo TOKUMARU
1
1医療法人山下病院消化器外科
2医療法人山下病院病理
キーワード:
胃癌
,
大腸転移
,
転移性大腸癌
Keyword:
胃癌
,
大腸転移
,
転移性大腸癌
pp.901-906
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211245
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要旨
症例1は69歳,男性.上部消化管内視鏡検査で胃体下部に全周性の3型腫瘍を認めた.術前の大腸内視鏡検査で下行結腸とS状結腸にⅡa様病変の多発を認めた.大腸生検像は低分化腺癌で胃癌の組織像と酷似しており,胃癌の多発大腸転移と診断した.症例2は73歳,女性.上部消化管内視鏡検査で胃体下部に全周性の3型腫瘍を認めた.術前の大腸内視鏡検査で盲腸と横行結腸にたこいぼ状腫瘍の多発を認めた.大腸生検像は印環細胞癌で胃癌の組織像と酷似しており,胃癌の多発大腸転移と診断した.今回の2症例は術前検査で大腸転移以外に非治癒因子を認めておらず,低分化型の高度進行胃癌においては大腸転移も念頭に置き検査することが重要と考えた.
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