Japanese
English
症例報告
胆囊転移をきたした頸部の巨大悪性黒色腫
The giant malignant melanoma of the neck with gallbladder metastases
松井 恒太郎
1
,
牧野 輝彦
1
,
鹿児山 浩
1
,
森 直哉
1
,
杉田 友里
1
,
井波 智恵子
1
,
竹上 與志昌
1
,
三澤 恵
1
,
清水 忠道
1
Kotaro MATSUI
1
,
Teruhiko MAKINO
1
,
Kou KAGOYAMA
1
,
Naoya MORI
1
,
Yuri SUGITA
1
,
Chieko INAMI
1
,
Yoshiaki TAKEGAMI
1
,
Megumi MIZAWA
1
,
Tadamichi SHIMIZU
1
1富山大学大学院医学薬学研究部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Graduate School of Medicine and Pharmaceutical Sciences, University of Toyama, Toyama, Japan
キーワード:
巨大
,
悪性黒色腫
,
転移性胆囊悪性黒色腫
,
胆囊転移
Keyword:
巨大
,
悪性黒色腫
,
転移性胆囊悪性黒色腫
,
胆囊転移
pp.975-980
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204927
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要約 68歳,男性.初診1年半前より頸部腫瘤を自覚していたが放置していた.初診時前頸部に懸垂した巨大腫瘤を認めた.腫瘤の病理組織学的検査により悪性黒色腫と診断した.術前PET/CT検査では,頸部リンパ節への集積はないが,胆囊に腫瘍が確認された.頸部の悪性黒色腫を全切除し,リンパ節郭清および再建術を施行した.その後,胆囊摘出術を施行したところ,胆囊腫瘍も悪性黒色腫であり,最終的にT4bN0M1 Stage Ⅳと診断した.術後化学療法としてダカルバジン単独療法とインターフェロンβの局所投与を6クール行い,その後インターフェロンβの投与を継続したが,経過中に心不全が出現したため投与を中止し経過観察とした.術後2年間は再発なく経過したが,肺・咽頭に転移が出現増大し,初診2年8か月後に永眠された.自験例は路上生活者という社会的な背景より巨大腫瘤で発見され,また胆囊転移のみを認めたことより,稀な症例であると考えられた.
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