特集 できる!縫合・吻合
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
3.胃
胃全摘後の空腸パウチの縫合・吻合
中根 恭司
1
,
道浦 拓
1
,
山田 正法
1
,
中井 宏治
1
,
井上 健太郎
1
Yasushi NAKANE
1
1関西医科大学消化管外科
pp.118-121
発行日 2009年10月22日
Published Date 2009/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102773
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はじめに
胃全摘によって失われる機能のうち,外科的に再建できる機能としては(1)貯留能,(2)食道への逆流防止機構,(3)十二指腸への通過ルートの確保であろう.筆者らは1989年から貯留能の確保として空腸パウチを作製し,再建ルートとして十二指腸を通過する間置法を採用してきた1~3).また,食道への逆流防止策としてHis角や穹窿部の作製に加えて,食道-空腸吻合部を正中弓状靱帯や横隔膜脚に固定してできる限り腹部食道を確保するようにし,良好な成績を得ている4).
本稿では,胃全摘後の空腸パウチ間置再建法の手術手技を述べるとともに,コツやpitfallについても言及する5).
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