特集 縫合・吻合法のバイブル
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
5.胃
胃全摘後の空腸パウチの縫合・吻合
佐久間 正祥
1
Masayoshi SAKUMA
1
1水戸赤十字病院外科
pp.165-168
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903358
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はじめに
空腸パウチを利用する意義は食事摂取量を増加させるための代用胃としての役割と,ダンピング症状を防ぐためにゆっくりと食物が十二指腸へ排出されることである.空腸パウチをRoux-en Y法やダブルトラクト法にするか,十二指腸との間に間置するかの方法とがある.ここでは空腸パウチの間置法を取り上げたいが,これも種々あり,複雑多岐にわたる.目的は代用胃に加え,食物が十二指腸を通ることにより,消化・吸収をよくすることである.間置の場合,パウチを有茎空腸の十二指腸側を使うか,食道側を使うかの問題もある.パウチの長さも20cm,15cm,10cmなどまちまちで,導管の長さもいろいろである.
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