カラーグラフ 消化器の機能温存・再建手術・7
胃全摘後空腸pouchによる代用胃作製手術
中根 恭司
1
,
井上 健太郎
1
,
飯山 仁
1
,
佐藤 睦哉
1
,
桝屋 義郎
1
,
奥村 俊一郎
1
,
明平 圭司
1
,
日置 紘士郎
1
Yasushi NAKANE
1
1関西医科大学第2外科
pp.295-299
発行日 1999年3月20日
Published Date 1999/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903542
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はじめに
筆者らは10年程前より,70歳未満で術中StageIVを除く胃癌症例に対し,胃全摘術後のQOLの向上を目指して空腸pouchを用いた再建術式を採用し,従来のRoux-Y(RY),pouch・R-Y(PR),およびpouch・interposition(PI)法の3群を設定し,randomized controlled studyにてその有用性について検討してきた1).
PR法は術後愁訴,食事摂取量,術後体重,各種栄養指標,代用胃RI排出能などからみてきわめて有効な術式であり,pouch造設による有用性が示唆された.しかしPI法は生理的ルートであるにもかかわらずつかえ感が強く,QOLは不良であった.そこで1993年よりPI法につき改良を加えたところ,PR法にほぼ匹敵する良好な術後経過を得ている2,3).
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