Japanese
English
特集 胆囊癌根治手術をめぐる諸問題
〔リンパ節郭清の意義〕
胆囊癌手術におけるリンパ節転移状況とリンパ節郭清の意義
Lymph node dissection significance in gallbladder cancer
遠藤 格
1
,
松山 隆生
1
,
谷口 浩一
1
,
武田 和永
1
,
松尾 憲一
1
,
高倉 秀樹
1
,
上田 倫夫
1
,
永野 靖彦
1
,
田中 邦哉
1
,
嶋田 紘
1
Itaru ENDO
1
1横浜市立大学大学院医学研究科消化器病態外科学
キーワード:
胆囊癌
,
リンパ節転移
,
二期的手術
,
膵頭十二指腸切除術
,
肝十二指腸間膜浸潤
,
補助化学療法
Keyword:
胆囊癌
,
リンパ節転移
,
二期的手術
,
膵頭十二指腸切除術
,
肝十二指腸間膜浸潤
,
補助化学療法
pp.1071-1077
発行日 2009年8月20日
Published Date 2009/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102655
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要旨:進行胆囊癌では高頻度かつ広範囲にリンパ節転移が存在することが古くから知られていた.自験例では肝十二指腸間膜内リンパ節,総肝動脈リンパ節,膵頭後面リンパ節,大動脈周囲リンパ節に高頻度に転移が認められた.リンパ節転移陽性症例のうち,N1あるいは転移2個までの症例は比較的良好な長期成績を示した.また5年生存者は12c,12bへの転移例に多かったが,8,12p転移例にも認められた.以上より,現時点で推奨されるリンパ節郭清範囲は取扱い規約の定める第2群までが相応しいと思われる.肝外胆管切除,大動脈周囲リンパ節郭清,膵頭十二指腸切除術は明らかな延命効果を証明し得なかった.これらは今後の多施設共同研究によって明らかにしていくべき課題であると思われる.
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