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特集 肝門部胆管癌の治療戦略update
II. 手術の実際
8.広範囲胆管癌に対する膵頭十二指腸切除を伴う拡大肝葉切除
Hepatopancreatoduodenectomy for extended bile duct cancer
青木 琢
1
T. Aoki
1
1獨協医科大学肝・胆・膵外科
キーワード:
広範囲胆管癌
,
肝膵同時切除
,
周術期死亡
,
長期予後
Keyword:
広範囲胆管癌
,
肝膵同時切除
,
周術期死亡
,
長期予後
pp.1226-1234
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka85_1226
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胆道癌に対する肝葉切除兼膵頭十二指腸切除(hepatopancreatoduodenectomy:HPD)は,広範囲胆管癌に対する唯一の根治的術式であるが,高い術後合併症率,手術関連死亡率のため,有力な治療オプションではあるものの,標準手術として受け入れられるにはいたっていない.欧米ではHPDの是非が繰り返し議論されているが,結論に大きな変化はみられていない.わが国のhigh volume centerにおける手術関連死亡率は5%以下となっているが,現在でも限られた施設で行われるべき術式であることにかわりはない.広範な水平方向進展を伴う胆管癌は,HPDのもっともよい適応症例であると考えられるが,手術の安全性の確保,長期成績の向上のためには,術前胆道ドレナージ,術前門脈塞栓術,二期的膵空腸吻合,さらに術前の正確な病変進展範囲の把握が重要である.
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