Japanese
English
特集 脾臓をめぐる最近のトピックス
肝硬変合併肝癌切除における術前PSEの有用性
Usefulness of partial splenic embolization in patients with liver cirrhosis and hepatocellular carcinoma prior to hepatic resection
吉留 博之
1
,
木村 文夫
1
,
清水 宏明
1
,
大塚 将之
1
,
加藤 厚
1
,
吉富 秀幸
1
,
古川 勝規
1
,
三橋 登
1
,
竹内 男
1
,
高屋敷 吏
1
,
須田 浩介
1
,
高野 重詔
1
,
鈴木 大亮
1
,
宮崎 勝
1
Hiroyuki YOSHIDOME
1
1千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
キーワード:
血小板
,
肝切除
,
部分脾動脈塞栓術
,
脾機能亢進
,
脾臓摘出術
Keyword:
血小板
,
肝切除
,
部分脾動脈塞栓術
,
脾機能亢進
,
脾臓摘出術
pp.453-457
発行日 2009年4月20日
Published Date 2009/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102526
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要旨:肝硬変合併肝細胞癌に対する治療法には,肝切除・ラジオ波焼灼・肝動注化学塞栓療法・放射線(陽子線・重粒子線)治療・肝移植などがあるが,肝切除適応の判断の際には肝予備能評価と腫瘍因子以外に,肝硬変症に伴う脾機能亢進による汎血球減少症が存在する場合があることに留意する必要がある.特に血小板数減少はその治療戦略に影響を与える因子であり,原疾患の治療とともにこれに対する治療が必要となる.血小板数減少に対しては脾臓摘出術(腹腔鏡下を含む)と部分脾動脈塞栓術があるが,この両者の明確な選択基準はなく,各施設間でその適応が決定されているのが現状である.本稿では,肝硬変症を合併した肝癌に対する術前処置としての部分脾動脈塞栓術(PSE)の有効性と問題点につき述べた.
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