書評
—著 Larry R. Squire 訳 河内十郎 東京大学教授—記憶と脳 心理学と神経科学の統合
酒田 英夫
1
1日本大学第1生理
pp.812
発行日 1989年8月1日
Published Date 1989/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406206372
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Larry Squireの「記憶と脳」の日本語訳が出版された。Squireといえば数年前に宣言的記憶と手続的記憶という新しい概念を提唱して記憶研究に大きなインパクトを与えた人である。私も彼の「二つの記憶系」のアイディァに触発されて4年ほど前に「脳と記憶」の記事をまとめて医学界新聞に寄稿し,それから柄にもなく「記憶は脳のどこにあるか」という小冊子を書く破目になった。
"Memory and Brain"は本家本元のSquireが2年前に出版した本で,早速買ってざっと目を通したが,今回日本語訳をくわしく読んで,あらためて教えられることが多かった。
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