書評
Chapey R 編 横山 巖・河内十郎 監訳―失語症言語治療の理論と実際
綿森 淑子
1
1東京都老人総合研究所
pp.527
発行日 1985年7月10日
Published Date 1985/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105416
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
本書は,現在米国の臨床失語症学の領域において優れた業績をあげている錚々たるメンバーの分担執筆による失語症言語治療学の現状の集大成である.ここ十数年来の研究の積み重ねが失語症に対する言語治療効果を明確に肯定して来ている一方,特定の治療法と回復との関係などに関するデータは乏しく,言語治療の内容は今なお個々の言語治療士の治識と技量に負う所が大きい状態にある.これは1つには近年開発された多くの新しい治療法が,利用し易い形で発表されていないことにも起因すると思われる.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.