書評
—著 海老原進一郎 高木康行 厚東篤生—脳卒中ビジュアルテキスト
赫 彰郎
1
1日本医科大学第2内科
pp.788
発行日 1989年8月1日
Published Date 1989/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406206366
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慶応大学神経内科の逸材である海老原進一郎,高木康行,厚東篤生,三博士による脳卒中ビジュアルテキストを一読し,まず感じた事は,三人のそれぞれの持ち味を随所に生かした新企画による大変ユニークなテキストであり,大変な感動を覚えた。
近年脳卒中の診断機器の進歩は著しく,特にCTの出現は脳卒中の病型,病巣診断を容易にしたが,しかし,この分野の臨床にたずさわっている者でも,CT病巣の解剖学的位置関係,特に灌流動脈は何か,臨床症状に対応する各種中枢の局在は何かについては,常に解剖学,神経病学,病理学書等と見比べる必要にせまられる。本書では,まず脳卒中に必要な解剖学を,CT診断に役立つ様に,脳各部位の名称,灌流動脈,各種中枢の局在を美しい色彩を駆使し,大変理解し易く描かれている。
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