書評
—監修 今中孝信 天理よろづ相談所病院総合診療教育部 編集 塚本玲三 茅ケ崎徳洲会総合病院・内科 亀井徹正 茅ケ崎徳洲会総合病院・内科 小泉俊三 天理ようつ相談所病院・外科 箕輪良行 (社)地域医療振興協会 柳川幸重 帝京大学医学部・小児科—レジデント初期研修マニュアル
細田 瑳一
pp.830
発行日 1989年8月1日
Published Date 1989/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406206376
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- 文献概要
近代的な設備や優秀なスタッフに恵まれ,症例の豊富な理想的な施設で卒後初期の幅広い臨床研修を行っている研修医は残念ながら多くない。一部では最新の知識や技術を満載したマニュアル通りに,或はそれに近い形で指導を受け十分な研修がなされているかもしれない。
卒業直後の医師の8割が研修する全国の大学病院は,ほとんど専門講座が診療科目の中心となっており,各科が独立に研究,診療,教育の3本柱といわれる機能を有し,初期研修も重要な機能の一つである。ここでは専門診療の効率的研修を目的として,先輩の指導のもとに専門研修を進めるのが一般的である。このような大学病院の研修では専門医となるための知識・技術の指導に力点がおかれるので,医師としての全般的かつ基本的な教育は不足しているのではあるまいか。
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