書評
—編集 問田 直幹(九州大学名誉教授) 内薗 耕二(生理学研究所長) 伊藤 正男(東京大学教授) 富田 忠雄(名古屋大学教授)—新生理学〈全2巻〉改訂第5版
勝木 保次
1,2
1東京医科歯科大学
2生物科学総合研究機構
pp.740
発行日 1982年8月1日
Published Date 1982/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204977
- 有料閲覧
- 文献概要
「新生理学」を推薦する
医学書院発行の「新生理学」は,1960年,大学院学生や若い研究者を対象として程度の高い生理学の知識を与えるために刊行された教科書であり,ほぼ5年毎に大きい犠牲を払つて改版が行われ,今回第5版が発行された。高い程度の維持と,研究の新しい情報提供に注意が払われた事は勿論で,第4版と比較して上巻は頁数は大差なく約1000頁,下巻は60頁増加して900頁に達している。編集者は第4版に比し問田・内薗両博士に今回から新たに伊藤正男,富田忠雄の両博士が加わつた。特に大きい変化は執筆者にあり,定年退職した諸教授に代つて,現に活動中の若手教授に執筆を依頼した為年齢が著しく低下し,各所にその結果が見られる。
生理学の発展は多岐にわたり生化学,薬理学,生体工学等と密接に関聯する方向にも進歩し,是等はそれぞれ独立した分野を形成しっっあって,従来の生理学とは異る道を進んでいる。
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.