書評
—Gerald E. Gaull 編—Biology of Brain Dysfunction (Vol.3)
中沢 恒幸
1
1名古屋保健大精神神経科
pp.1224
発行日 1976年11月1日
Published Date 1976/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203971
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面白い本である。19名の筆者によつて勝手に書きおろしている内容が多面的柔軟性をもち,また引用文献が豊富でちよつとしらべるにも便利である。元来この種の本の寿命は3年でつぎの叢書に継がれるものであるが,本書はeditorのGaull,G,E.序文にもあるごとく体裁を気にせず,臨床的に新しい情報を速かに提供する主旨を買うべきであろう。
いうまでもなく脳障害の引き金は胎生から出産の時期が問題で,換言すればorganogenesisと障害機構惹起の背中合わせの状態時に多くの要素をもち,その関連を知るために多面的知識が要求されるが,そのような意味は本書(既2巻にも)からも汲みとることが出来る。
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