海外だより
アメリカとニュー・イングランド医学界(8)—モントリオール避暑記 Mc Gill大学・Montreal神経学研究所病院において
畠中 坦
1,2,3
1Harvard大学
2Massachusetts綜合病院脳神経外科
3東京大学医学部脳神経外科
pp.538-539
発行日 1967年5月1日
Published Date 1967/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202219
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去年夏休みをとらなかつたので今年は有効に休みを使つてみようと思い立ち,カナダはモントリオールのProf.Rasmussenに手紙を書いた。1ヵ月ほどレジデント(病院居住医)をやらせて下さいと頼んだところ,「2ヵ月きてくれるならチーフ・レジデントにする」とのことで,ボストンのProf.Sweetの快諾を得て2ヵ月間の夏休みを貴い,6月30日朝早くボストンを発つた。500kmを8時間で北上してモントリオールへ入るなり車がエンコし,エンジン全体を取り替えねばならぬと宣告された。モントリオール滞在中にも時折りの休日にボストンのMGHでの実験を続けるためボストンへ帰ることがあつたので,ボストンでエンジンを取り替えた。それまでは坂道の多いモントリオールで坂を転がし落して点火していた。シリンダー磨滅によるlow compression!阪大の最上平太郎先生に修理車を再びモントリオールまで運んでいただいた。
モントリオールはボストンと似た気候であるが,北海道の北端ぐらいの緯度だけあつて,昼間汗ばむことがあつても,夜は毛布が必要で,「さすがは,ボストンから夏休みを使つてやつてきただけのことはある」と感心した。
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