Japanese
English
海外だより
アメリカとニューイングランド医学界(7)—硼素中性子捕捉療法の開発——その歴史と現況
Boron10—Neutron Capture Therapy:its history and present status
畠中 坦
1,2,3
Hiroshi Hatanaka
1,2,3
1Harvard大学医学部
2Massachusetts General Hospital脳神経外科
3東大脳神経外科
pp.753-755
発行日 1966年7月1日
Published Date 1966/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202084
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
6年前,札幌で催された日本脳神経外科学会において,来賓のDr, William, H. Sweet (当時,ハーバード医学部マサチューセッツ綜合病院脳神経外科助教授,現在正教授)は,「放射性同位元素と原子核反応の脳神経外科への応用」について特別講演をされ,そのさい,硼素中性子捕捉療法の可能性が論ぜられて,日本の聴衆に大きな関心を呼んだのであつた。
その理論的に秀れたアイデアは,もし成功すればノーベル賞確実といわれるだけに,その後も,「あのBoronを使つた療法の研究はどうなつたのだろう」と思われる方が多いであろうし,巷間に憶説もあるので,この一年半ほど,この研究に携わつた者の一人として本研究の概況をお伝えしたい。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.