海外だより
アメリカとニューイングランド医学界(6)—ニューイングランド武道界
畠中 坦
1
Hiroshi Hatanaka
1
1東大医学部脳神経外科
pp.574-575
発行日 1966年5月1日
Published Date 1966/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202056
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そもそものきつかけは
私のアメリカだよりにつけられていた「ニューイングランド医学界」という表題は,「脳と神経」編集部よりいただいたものであるが,つとめて学問の話は避けて書かしていただいている。しかし,今日の話は,後述のように,ちよつぴり,医者にも関係のあることである。
私が羽田空港を出廃するときに,佐野教授はじめ諸先生方の他に,東大合気道部の田中師範と,主将とが見送りに来てくださつていた。佐野先生からも,「向うへ行つたら,柔道,合気道をやればモテるよ」と言われてはいたのであるが,よもや,アメリカくんだりまで来て,本当に柔道,合気道をやるとは夢にも思つていなかつた。事実,ボストンへ来てから半年ほどは研究以外は何もしていなかつた。
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