Japanese
English
特集 いじめと精神医学
いじめと自殺
Bullying and Suicide
勝又 陽太郎
1
,
松本 俊彦
2
Yotaro Katsumata
1
,
Toshihiko Matsumoto
2
1東京都立大学人文社会学部人間社会学科
2国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部
1Department of Human and Social Sciences, Faculty of Humanities and Social Sciences, Tokyo Metropolitan University, Tokyo, Japan
2Department of Drug Dependence Research, National Institute of Mental Health, National Center of Neurology and Psychiatry
キーワード:
いじめ
,
bullying
,
自殺
,
suicide
,
自殺の対人関係理論
,
interpersonal theory of suicide
,
自殺関連行動の認知モデル
,
cognitive model of suicidal behavior
Keyword:
いじめ
,
bullying
,
自殺
,
suicide
,
自殺の対人関係理論
,
interpersonal theory of suicide
,
自殺関連行動の認知モデル
,
cognitive model of suicidal behavior
pp.199-207
発行日 2021年2月15日
Published Date 2021/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206277
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抄録 本稿では,国内外の文献レビューをもとに,子ども時代のいじめの被害とその後の自殺との関連について論じた。まず,いじめ被害と自殺との関連について主に疫学研究の結果を概観し,短期・長期にわたるいじめ被害の影響と,他の関連する要因について論じた。併せて,若年層の自殺の発達的特徴について触れることで,児童青年期におけるいじめ被害者の自殺リスクを適切にアセスメントする際の留意点を明らかにした。さらに,最近の自殺予防研究における理論的展開を紹介した上で,いじめの被害から自殺に至るまでのプロセスについて論じるとともに,いじめの被害を受けた子どもたちを支援する方法についても若干の考察を加えた。最後に,今後の課題として,現代的ないじめによる被害がメンタルヘルスに与える影響について新たな視点を提示した。
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